文章の終わり方ですべてが決まる!小論文の文末表現一覧

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小論文の文末表現

「小論文の文の終わり方、書き方が分からない」「文末がいつもワンパターンになってしまう」という受験生のために、今回は小論文の文末表現について以下をお伝えします。

  • 小論文の終わり方、書き方
  • 文末表現で注意すること
  • 文末表現一覧

この文末を改善するだけでも、同じ内容だとして採点者から見る印象が格段に違ってくるので、しっかり見ていきましょう。

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この記事を書いた人
飛田 弘一

小論文の独自研究家・指導者。

Amazonにて400部突破『小論文の手引き』の著者。

大学卒業後、書籍の誤字・脱字を確認する校正の仕事を経て、学生時代に小論文がまったく書けず受験で悔しい思いをした経験から、書店の小論文の参考書は延べ100冊以上を読み、また小論文の講座を30以上受講するなど、小論文の独自研究に没頭する。

そこで得た知見から、誰でも実践できる分かりやすい小論文の書き方を構築。

小論文が書けない人の気持ちを誰よりもよく分かる指導者を自任し、決して上から目線にならない丁寧な小論文の指導を心がけている。

飛田 弘一をフォローする

文章の終わりの書き方

他の文章でも同じですが、小論文でも文の終わり方は重要です。ここでは終わりの基本的な書き方と、その重要性について見ていきます。

終わりの重要性

終わり良ければすべてよし」という言葉がありますが、小論文でもこれは当てはまります。

ただ、それまでの中身があってという条件はありますが、終わりが文章のまとまりを決めます。

では、なぜ最後が大事なのかというと、人の脳は「できごとの最初と最後が記憶に残りやすい」という特徴があります。

これは「初頭効果」と「週末効果」と言われるもので、特に最後の印象というのは記憶に残りやすいのです。

みなさんもドラマや映画などで「途中まで面白かったのに、最後がつまらなくてガッカリした」という経験はあるでしょう。

反対に「途中までつまらなかったのに、最後のどんでん返しが面白かった」ということもありますよね。

小論文も中身が伴った上で、最後の終わり方一つでまとまりのある文章という印象を採点者に与えられるのか、どうかが決まります

終わり方で印象が変わる

小論文も途中まで中身が良くても、文末表現がきちんとされていないと文章全体が微妙だという印象を受けてしまいます。

もちろん、採点者である大学教授や企業の人事担当者は、内容をよく見ていますし文の印象だけで評価することはありません

しかし、もし中身が似たような答案が2つあるとして、文章の最後も含めた文末がまとまりのある文章と、文末がまとまりのない文章ならば、必ずまとまりある文章を評価します

「です・ます」調はダメなの?

「です・ます」で書いても厳密にはダメというわけではありません。

ただし、ていねい語で書き始めてしまうと、それ以降も文末を「です・ます」調に統一しなければいけないという書くルールに従うことになり、ていねい語で書くと必要のないところで文字数を割いてしまいます。

書く内容に文字数を使うために、「だ・である」調で不必要な文字数を抑える必要があります。

まれに「敬体で書きなさい」という条件が指定される試験がありますが、そのような条件が付いていない限り、「だ・である」調で統一して書きましょう。

小論文の文末表現の基本

文末表現の基本やルールについて見ていきましょう。

この基本やルールを身につけておけば、他の文章でも分かりやすく伝わる書き方ができるようになるので、大学入学後や就職後の文章作成でも役立ちます。

「だ・である」調で統一する

繰り返しになりますが、小論文の文末は「だ・である」調で統一して書きましょう。

最初に「だ・である」調で書いたのに、途中で「です・ます」調になると減点されます。

「だ・である」調と「です・ます」調が、文章の中で混ざってしまうことは意外とあるので、自分の書いた文章が「だ・である」調で統一されているか確認しましょう。

自分の意見はハッキリ書く

小論文は、自分の意見を明確に示す必要があります。

そのために「~してほしい」「~かもしれない」「~だろうか」など他人に解決を委ねたり、曖昧な言い方をしてはいけません。

自分の意見はハッキリ書きましょう

「そんな啖呵きっていいの?」と思う人もいるかもしれませんが、小論文ではいいんです。

きちんとした理由があれば、謙遜などする必要はありません。どんどん自分の明確な意見を示しましょう。

断定表現を使う

自分の意見をハッキリ言うことと同じように、断定した表現というのは説得力が増します

会話で、何でも断定的に語るのは独善的な印象を与えますが、文章からくる説得力というのは断定的なものの言い方からきます。

「~だと思う」「~かもしれない」ではなく、「~だ」「~だと言える」と書きます

よく日本では「謙遜こそ美徳!」というような風潮があり、独善的に語らない良さはありますが、一方の小論文で曖昧な言葉を使うことは「自信のなさの表れ」と見なされます

それに、このような文章で謙遜しても採点者には伝わらないので、自信を持って断定口調を使い説得力を高めていきましょう。

同じ語尾が続いてしまう

同じ語尾が続いても、あまり気にする必要はありませんが、文章の全ての語尾が同じだと箇条書きの印象を採点者に与えてしまうので、語尾のレパートリーを増やしておきます。

以下の「だ・である」調でよく使う語尾を見ておきましょう。

「だ・である」調でよく使う語尾

  • ~だ
  • ~である
  • ~だと考える
  • ~だと考えられる(予想される)
  • ~だろう
  • ~ではないだろうか
  • ~と言える
  • ~かもしれない
  • ~と否定できない
  • ~と言わざるを得ない

また模範解答や新聞を読むと語尾のレパートリーが増えるので、上記とともに書く練習で使ってみましょう。

文末表現で注意すること

文末表現で注意するべきことを見ていきます。これらを踏まえないで書いてしまうと、せっかくの内容も伝わりにくくなるので、しっかり見ていきましょう。

NGな語尾

「思う」「感じる」などのNG語尾は使わないようにしましょう

これらは感情表現であり、意見ではなく感想になってしまうので、使用は避けます。

ただ「思う」「感じる」の括りで「~だと考える」を使ってはいけないという指導者もいますが、「~だと考える」は使ってもかまいません。

「~だと考える」は論文でも普通に使われる表現です。

他の語尾と同じように、ワンパターンで連発するなということです。

使う記号は「、」「。」の句読点とカッコ、それ以外は使わない

小論文では句読点の「、」「。」、引用や会話のカッコ以外の記号は使わないようにしましょう。

「!」「?」や(笑)など感情的な表現は一切必要ないので、余計な記号は書かないようにします。

私が採点者でも、余計な記号が書いてあると「ん?なにこれ?」「どういう意味があるんだ?」と思って内容が頭に入りにくくなります。

句読点をはじめ、会話や引用のカッコなど、必要最小限の記号で書かれている文章の方が読みやすく、採点者に伝わる文章なので心がけましょう。

疑問で終わらない

「~だろうか」「~であろうか」などの疑問形で終わってしまうと、「結局何が言いたいの?」となってしまうので、自分の意見や結論を書くときは断定口調にしましょう。

説得力が必要な文章を書くのに、疑問形で締めくくることは質問に質問で返すという答えにならない解答を書いたも同然なので、当然評価は低くなります。

問題という質問にしっかり答えるためにも、断定口調で自分の考えや結論を書きましょう。

体言止めや倒置法を使わない

「体言止め」や「倒置法」は文学的な表現としてなら使っても良いですが、小論文では使いません。

これも使ってしまうと文章の内容が伝わりにくくなります。

変化球を使わずに、伝えたいことをそのまま直球で伝えましょう。

小論文の文末表現一覧

小論文の文末表現一覧や練習方法について見ていきます。

文末表現のレパートリーを増やして表現力を磨き、採点者に伝わる小論文を書いていきましょう。

覚えておくと使える文末表現一覧

先ほどのよく使う語尾とあわせて、覚えておくと使える文末表現を一覧で表示しています。

これらは文末表現の一部ですが、練習で積極的に使ってみましょう。

「だ・である」調でよく使う語尾

  • ~だ
  • ~である
  • ~だと考える
  • ~だと考えられる(予想される)
  • ~だろう
  • ~ではないだろうか
  • ~と言える
  • ~かもしれない
  • ~と否定できない
  • ~と言わざるを得ない

他に使える文末表現

  • ~によると○○だ
  • ~と予想される
  • ~と推測される
  • ~と判断できる
  • ~が当然である
  • ~する必要がある
  • ~との意見がある(見方がある)
  • ~について見てみたい
  • ~が明らかである

文末表現の練習法

文末表現を身に付けるには、何度も書いて自分の頭に染み込ませることが近道です。

最初から文末表現はうまく使えないので、模範解答を丸写してどのような文末表現が使われているかを確かめてみましょう。

新聞記事の文末表現も参考になります。

とくに手書きで書き写すと、文末表現も頭に入りやすくなるので、今度は実際に自分が書くときに使ってみましょう。

ある程度、模範解答の丸写しや新聞記事を参考にしたら、その文章の文末表現を自分なりに改編して「どんな文末表現にすると伝わりやすいか?」を考えてみることもいいかもしれません。

それと模範解答や新聞記事で使えそうな文末表現は、ノートに書いておき、実際に書くときに使ってみましょう。

文末表現も、とにかく書いてレパートリーを増やすということを意識してみてください。

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