「小論文、何を書けばいいか全然分からない…」
そんな悩みを抱えている高校生・大学生は多いはずです。
実は、小論文で何を書けばいいか分からないのには明確な原因があり、それさえ把握すれば解決の道筋が見えてきます。
この記事では、書けない原因の特定から、問題の読み解き方、テーマの分解法、具体例の見つけ方まで、ステップごとに丁寧に解説します。
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小論文で何を書けばいいか分からない

小論文が書けない原因は、実はいくつかのパターンに絞られます。
まず自分がどこでつまずいているのかを把握することが、解決への第一歩です。
なぜ思いつかないのか
小論文で何も書けないと感じるのは、大きく分けて3つの原因があります。
1つ目は知識・経験不足です。
そもそも書くための材料となる情報や背景知識がなければ、考えを展開しようにも手がかりがありません。
2つ目は練習不足です。小論文は書き慣れていないと、頭で考えていることを文章にする作業自体がうまくいきません。
3つ目が、実は最も見落とされがちな原因で、「自分の知識を小論文の形式に変換する方法を知らない」ことです。
小論文の基本やルールのおさらい


たとえば、社会問題について普段から関心を持っていても、それを「序論・本論・結論」という構成に落とし込む方法を知らないと、頭の中にあるものをうまく紙の上に表せません。
知識や意見はあるのに書けないとしたら、この変換方法が身についていない可能性が高いです。
まずは自分がこの3つのどれに当てはまるかを確認してみてください。原因によって対策が変わってきます。
コチラの記事も参照

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問題の中身を理解する
どれだけ書く力があっても、問題の意図を読み違えると評価につながりません。
小論文で最初にすべきことは、「何を問われているのか」と「どんな条件で答えるべきか」をしっかり把握することです。
たとえば「〇〇について賛成・反対の立場を明確にして論じなさい」という問題なら、自分の意見を述べるだけでは不十分で、立場を明示したうえで論じる必要があります。
こうした解答条件を見落とすと、文章がどれだけ整っていても大幅な減点になります。
じつはこの「何を問われているのか」と「どんな条件で答えるべきか」は最も重要な点でありながら、最も見落とされている点で不合格の最大要因と言っても過言ではありません。
問題文を読む際は「何について聞いているか(テーマ)」「どのように答えるか(条件)」の2点を意識しながら読むのが有効です。
メモに書き出すと抜け漏れを防げます。問題文の理解は小論文の土台であり、ここを丁寧に行うだけで答案の方向性が大きく変わります。
問題の型を把握する
小論文の出題形式は主に4種類あります。型を知ることで、何をどう書けばよいかが見えてきます。
| 形式 | 内容 | 出題例 | 頻出度 |
|---|---|---|---|
| 設問型 | 問いに直接答えるシンプルな形式。資料や文章は提示されず、問いだけが与えられる。 | 「〇〇について論じなさい」 | ★★★ |
| 課題文型 | 文章を読んで要約や意見を述べる形式。大学入試では最もよく出題される。 | 「次の文章を読み、筆者の意見を要約したうえで自分の考えを述べなさい」 | ★★★★ |
| 資料型
|
グラフや統計データを分析して論じる形式。データの「傾向」を読み取る力が求められる。 | 「次のグラフから読み取れることをもとに、あなたの考えを述べなさい」 | ★★ |
| テーマ型 | ひとつの大きなテーマについて自由に論じる形式。切り口を自分で決める必要がある。 | 「次の写真(図)から読み取れることをもとに、あなたの考えを述べなさい」 | ★★★ |
① 設問型は「〇〇について論じなさい」のように、問いに直接答えるシンプルな形式です。
② 課題文型は文章を読んで要約や意見を述べるもので、大学入試では最もよく出題されます。
③ 資料型(図表型)はグラフや統計データを分析して論じる形式で、データの「傾向」を読み取る力が求められます。
④ テーマ型は「少子化について述べなさい」のように、ひとつの大きなテーマについて自由に論じるものです。
問題の型によって準備の仕方も変わります。
課題文型なら要約の練習が必要ですし、資料型ならデータの読み取り方を押さえておく必要があります。
志望先の過去問で出題形式を確認し、その型に合わせた対策を進めることが合格への近道です。
こうして書けない原因を一つ一つ見ていくと、「なんだそんなことが原因だったのか」と分かり、それを一つずつクリアしていくと自然と「何を書けばいいか分からない」がなくなっていきますよ。
小論文が書けない人の多くは、
「構成」ではなく、
“何を書けばいいか”で止まります。
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実際の書く方法

問題の意図を把握したら、次は実際に書き進める段階です。
ここでは「テーマの分解」「具体例の探し方」「意見の作り方」という3つの手順を押さえておきましょう。
問題のテーマを分解する方法
小論文で何を書くか迷ったとき、まずテーマに「賛否が問えるかどうか」を考えてみましょう。
「死刑制度についてあなたの考えを述べなさい」のように賛否が明確に分かれる問題なら、どちらの立場をとるかを決めてから書き始めるとスムーズです。
一方、賛否がはっきりしないテーマの場合は、「対立軸」を探すことが突破口になります。
たとえば環境問題であれば「環境保護か経済発展か」、教育問題なら「個人の自由か社会の統一基準か」といった構図が見えてくるはずです。
必ずしもどちらか一方になるとは限りませんが、こうした対立軸はどの分野にも存在するため、一度意識して練習しておくと応用が利きます。
知らないテーマが出題されたときも、分野さえ判断できれば対立軸から考えを展開できるので、焦らず取り組めるようになります。
具体例の見つけ方
意見を述べるだけでは説得力に欠けます。具体例を添えることで、主張がぐっと伝わりやすくなります。
具体例の探し方としてまず有効なのは、新聞や公的機関のウェブサイトなどの信頼できる情報源に目を通しておくことです。
志望先の過去問に関連するテーマの記事を読んでおくと、試験本番でも使えるネタが自然と蓄積されていきます。
また、自分の体験や身近なエピソードも立派な具体例になります。ただし、無理に結びつけるのは逆効果なので、自然につながる場合にのみ活用しましょう。
普段からニュースに触れるとき、「これは〇〇の問題の具体例になるな」という視点を持っておくと、知識が整理されやすくなります。
意見の作り方
意見が思い浮かばないとき、まず「自分はこのテーマに賛成か反対か」を含め直感的に結論を決めてしまうのが一つの方法です。
また賛否が問えない問題でも、先に結論を決めてしまうことです。
ただし、それだけでは小論文の「意見」にはなりません。
大切なのは「なぜそう考えるのか」という根拠をセットで持つことです。根拠が弱いと感じたら、反対の立場から見てみましょう。
「反対派はこう主張するだろうが、それでも自分はこう考える」という構図が作れると、意見に厚みが出ます。
また、意見は「自分の本音」である必要はありません。根拠をもって論理的に主張できるかどうかが問われています。
まずは「言えること」から組み立て、それを裏づける情報を補っていく流れで考えると、意見が作りやすくなります。

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例題と解答例

実際の問題を使って、ダメ解答とOK解答を比較してみましょう。
どこが違うのかを具体的に確認することで、自分の答案に活かせるポイントが見えてきます。
例題1
【ダメ解答例】
SNSは今や多くの人が使っている。若者だけでなく高齢者も使うようになった。私もSNSをよく使う。友達と連絡を取ったり、面白い動画を見たりするのに便利だ。
しかし、SNSには問題もある。誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)が起きたり、フェイクニュースが広まったりすることがある。有名人が誹謗中傷を受けて亡くなったという悲しいニュースもあった。これはとても問題だと思う。
SNSを使う人がマナーを守れば、こういう問題は減ると思う。みんながルールを守って正しく使えば、SNSはとても便利なものになる。だから、SNSを使う人はちゃんとマナーを守らなければならない。SNSは便利なものだが、使い方を間違えると危険だ。だから、私はSNSをうまく使っていきたいと思う。これからもSNSは発展していくだろうから、社会全体でルールを考えていく必要があると思う。
以上が私の考えである。SNSの普及は良い面も悪い面もある。うまく付き合っていくことが大切だ。
【ダメ解答のポイント解説】
- 「私もSNSをよく使う」など、自分の日常感想にとどまり、論拠が示されていない
- 「マナーを守れば減ると思う」という主張に根拠がなく、意見として成立していない
- 同じ内容の繰り返しが多い
- 「だ・である」調が徹底されておらず、「〜と思う」が多用されて論文らしさに欠ける
【OK解答例】
SNSの普及は、情報発信の民主化という点で社会に大きな恩恵をもたらした一方、その構造的な問題が深刻化しつつある。私はSNSの普及そのものを否定するものではないが、現状では負の側面への対応が追いついていないと考える。
SNSが普及したことで、個人が情報を発信・収集するコスト(手間や費用)は劇的に下がった。かつては新聞やテレビなど限られたメディアしか情報を発信できなかったが、今では誰もが世界に向けて情報を届けられる。災害時に現地の状況がリアルタイムで広まり、救助につながった事例もあり、SNSが社会的インフラとして機能している面は否定できない。
しかし、同じ仕組みがフェイクニュースの拡散や、特定個人への誹謗中傷を容易にしている。発信のハードルが低いということは、事実確認をしないまま情報を広める敷居も低いということだ。また、アルゴリズム(自動的に表示内容を選別する仕組み)によって自分と似た意見ばかりが表示されやすくなり、考えが偏るリスクも指摘されている。
こうした問題は、利用者のモラルだけに委ねても解決しない。プラットフォーム事業者による透明性の確保と、不当な投稿への迅速な対応が不可欠である。加えて、学校教育の段階からメディアリテラシー(情報を批判的に読み解く力)を養うことも重要だ。SNSは社会を豊かにする可能性を持つツールである。しかしその恩恵を持続可能なものにするには、個人・企業・社会が連携して負の側面と向き合う仕組みを整えていく必要がある。
例題2
【ダメ解答例】
定年制の廃止には賛成である。なぜなら、今は高齢者でも元気な人が多く、働ける人はどんどん働いた方が良いからだ。日本は少子高齢化が進んでいる。若い人の数が減っているので、労働力が不足している。だから高齢者にも働いてもらう必要がある。定年制を廃止すれば、この問題は解決できる。
また、高齢者が長く働けることで、年金をもらう時期が後ろにずれる。そうすれば国の財政も楽になる。これも定年制廃止のメリットである。
しかしデメリットもある。若い人が出世しにくくなるかもしれない。でも、それは企業が工夫すれば解決できる問題だ。
以上の理由から、定年制廃止には賛成である。高齢者が活躍できる社会を作ることが大切だ。日本の未来のために、定年制は廃止すべきである。
【ダメ解答のポイント解説】
- 「企業が工夫すれば解決できる」という反論への対処が根拠なく雑で、論文として説得力がない
- デメリットの検討が著しく薄く、問題の条件(メリット・デメリット両方を踏まえること)を満たしていない
- 論述が浅い印象を与える
- 「だから〜」「そうすれば〜」など話し言葉が混じっている
【OK解答例】
民間企業への定年制廃止の義務付けについて、私は反対の立場をとる。ただし、定年制そのものを維持することを主張するのではなく、一律の廃止義務付けという手段に対して異議を唱えるものである。
定年制廃止のメリットとしては、まず少子高齢化が進む日本において深刻化する人手不足の緩和が挙げられる。加えて、経験豊富なベテラン社員が職場に留まることで、若手社員への技術や知識の継承がスムーズになるという利点もある。また、健康な高齢者が就労を継続することで、年金受給開始の後ろ倒しが可能となり、社会保障費の膨張を抑制できる可能性もある。
一方、デメリットも無視できない。年功序列型の賃金体系が残る企業では、高齢社員の雇用延長が人件費の増加に直結する。また、世代交代が遅れることで、新しい発想や技術の導入が滞り、企業の変革力が低下するリスクがある。さらに、長距離運転や重労働など、高齢者が従事することが安全面で困難な業種も存在する。こうした業種の多様性を考慮すると、全企業に対して一律に定年制廃止を義務付けることには無理がある。特に中小企業では、雇用延長した社員を別業務に配置転換するだけの余力がない場合も多い。
したがって、定年制は維持しつつも、社員個人の希望・健康状態・職務能力を考慮した「選択的雇用延長制度」を広く導入する方向が現実的である。一律の義務化ではなく、柔軟な運用を可能にする制度設計こそが、企業と働く人の双方にとって有益な解決策となる。
例題3
【ダメ解答例】
AIはすごい技術だと思う。最近はChatGPTなどが話題になっていて、私も使ったことがある。文章を書いてくれたり、質問に答えてくれたりして、とても便利だ。
AIが発展すると、仕事がなくなる人が増えると言われている。これはとても怖いことだと思う。私の将来の仕事もなくなってしまうかもしれない。そう考えると不安だ。
しかし、AIができない仕事もある。人と話すことや、気持ちに寄り添うことはAIには難しい。したがって、そういう仕事を選べば大丈夫だと思う。
AIはうまく使えば便利だが、使い方を間違えると怖い。これからの社会でAIと上手に付き合っていくことが大切だ。私もAIについてもっと勉強して、うまく活用していきたいと思う。
【ダメ解答のポイント解説】
- 「すごい」「怖い」「不安」など感情表現が多く、小論文ではなく感想文になっている
- 「そういう仕事を選べば大丈夫」という主張に論拠がなく、楽観的すぎる
- 具体的なデータや社会的視点がなく、論述の深さが不足している
- 問いに正面から向き合えていない
【OK解答例】
AI(人工知能)の急速な発展は、社会の生産性を大きく高める可能性を持つ一方、労働市場や人間の役割に対して根本的な問いを投げかけている。私はAIの発展を肯定的に捉えつつも、その恩恵を社会全体に行き渡らせるための仕組みづくりが急務だと考える。
AIがもたらす恩恵として、まず業務効率の大幅な向上が挙げられる。データ分析や文書作成、画像診断など、従来は専門家が担っていた作業の一部がAIによって代替されつつある。医療分野では、AIが画像から病変を検出する精度が人間の医師に匹敵するという報告もあり、人手不足の補完という観点からも期待は大きい。
しかし、同時に懸念されるのが雇用への影響だ。定型的な作業を中心に、AIへの代替が進む職種は少なくない。特に事務・データ処理・単純製造といった分野での影響は大きいとされ、職業訓練や教育の在り方を早急に見直す必要がある。
また、AIが下した判断の責任の所在が不明確になるという問題もある。採用選考や融資審査にAIが活用される事例が増えるなか、アルゴリズムによる差別や不透明な意思決定が生じるリスクへの対応は、技術面だけでなく法制度の整備も含めて検討が求められる。AIは道具であり、それをどう使うかを決めるのは人間である。技術の恩恵を享受しながら、そのリスクを社会全体で管理する枠組みを整えることが、AI時代を生きる上での最重要課題となる。
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