小論文の結論、「何となく」で締めていませんか?
実は結論の書き方一つで、採点者に伝わる説得力は大きく変わります。
本記事では、結論の役割から「結論→理由の要約→締め」という基本の型、良い例・悪い例の比較、評価される5つのコツまで、具体的に解説します。
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小論文の結論とは?最後に書く役割を理解しよう

小論文の結論は、単なる締めくくりの一文ではありません。ここでは結論の基本的な位置づけと、なぜ最後の部分が採点者の印象を左右するのかを見ていきましょう。
結論は「主張をまとめる部分」
小論文の結論とは、序論で示した自分の立場を、本論での根拠や具体例をふまえたうえで改めて示す部分です。
ここでは新しい情報を付け加える必要はありません。
序論と同じ言葉を繰り返すのではなく、本論の内容を踏まえて少し表現を変え、「だからこう考える」という形で着地させることが大切です。
結論部分がしっかり書けていると、文章全体に一貫性が生まれ、読み手に主張が伝わりやすくなります。
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作文の結論との違い
作文と小論文では、結論の役割が大きく異なります。作文の結び方は、体験を通じて感じたことや心境の変化を素直に書けば十分です。
一方、小論文の結び方では、感想ではなく客観的な根拠に基づいた自分の意見を明確に示す必要があります。
「〜と感じた」「〜と思った」で終える書き方は、小論文では主張の弱さにつながりやすいため注意しましょう。
事実や理由を土台にした言い切りの表現を意識すると、説得力のある締め方になります。
なぜ結論が評価を左右するのか
採点者は文章全体の流れとともに、最後まで一貫した主張が保たれているかを重視します。
途中でどれだけ説得力のある根拠を並べても、締めの部分で論点がぼやけたり、唐突に話が終わったりすると、全体の完成度が下がって見えてしまいます。
反対に、結論で立場が明確に示されていれば、「何を伝えたい文章だったのか」が読み手にはっきり残ります。
結論は文章の出来を最終的に決める、いわば仕上げの工程といえるでしょう。したがって一番重要なところ、最後まで気を抜かないで書き切ることですね。
内容が伝わる結論の書き方【例文付き】

ここからは、実際に結論を書くときの具体的なコツを紹介します。型を知っておくだけで、締め方に迷う時間がぐっと減るはずです。
基本は「結論 → 理由の要約 → 締め」の流れ
結論部分を書くときは、最初に自分の立場をはっきり示し、そのあとに本論で述べた根拠を簡潔に振り返り、最後にもう一度主張を伝える流れが基本です。
この順番で書くと、論理の流れが崩れず、読み手にとって理解しやすい文章になります。
慣れないうちは、まずこの型に沿って一文ずつ当てはめながら練習してみてください。書き慣れてきたら、テーマに合わせて言葉を調整していきましょう。
| 項目 | 例文 |
|---|---|
| 立場の提示 | 地域の高齢化対策には、若い世代の参加が欠かせない。 |
| 根拠の振り返り | 担い手不足という課題を踏まえれば、世代を超えた協力が必要である。 |
| 締め | 今後は仕組みづくりを通じて、世代間の連携を進めていくべきだ。 |
序論との一貫性を意識する
結論は序論と矛盾なくつながっている必要があります。
序論で示した立場と結論の立場が食い違うと、文章全体の説得力が大きく損なわれてしまいます。
採点者からすると「あれ?さっき言ってたことと違うじゃん!」となって、大幅減点のもとになるでしょう。
本論で新たな視点に気づいた場合でも、立場そのものを変えるのではなく、表現を工夫しながら一貫した主張として着地させることが大切です。
書き終えたあとは、序論と結論を見比べて確認する習慣をつけましょう。
| 項目 | 例文 |
|---|---|
| 序論 | 学校教育においてICTの活用を進めるべきだと考える。 |
| 結論(悪い例) | ICT機器の導入には慎重な検討が必要だ。 |
| 結論(良い例) | このように、ICTを活用した学びの環境整備が今後ますます求められる。 |
新しい話は書かない
結論の段階で、それまで触れていなかった話題や根拠を新しく持ち出すのは避けましょう。
それまで書いてきた内容と関係のない話が最後に出てくると、読み手は「なぜ急にその話が出てきたのか」と戸惑い、それまでの論理展開への信頼も揺らぎかねません。
結論はあくまで、すでに書いた内容の範囲内でまとめる部分です。付け加えたいことがあれば、本論の段階で盛り込むように意識してください。
| 項目 | 例文 |
|---|---|
| テーマ | 環境問題について書いた小論文 |
| 悪い例 | 最後に、経済政策の見直しも同時に必要だと考える。 |
| 良い例 | このように、一人ひとりの行動の積み重ねが環境保全につながっていく。 |
文字数はどれくらいが適切?
結論に使う文字数は、全体の分量にもよりますが、目安として全体の1割前後に収めるとバランスが取りやすくなります。
短すぎると主張が伝わりにくく、逆に長すぎると本論の印象が薄れてしまいます。
文字数に迷ったときは、まず結論を書いてみて、全体とのバランスを見ながら調整するとよいでしょう。
| 全体の文字数 | 結論の目安 |
|---|---|
| 400字 | 40〜60字程度 |
| 600字 | 60〜100字程度 |
| 800字 | 80〜120字程度 |
良い結論と悪い結論を比較してみよう

ここでは、同じテーマを使って悪い結論と良い結論を実際に見比べてみましょう。
違いを具体的に確認することで、自分の文章にも応用しやすくなります。
例題
今回は「学校でのスマートフォン利用を制限すべきか」というテーマを例に考えてみます。
序論では「学習に支障が出ない範囲での利用を認めるべきだ」という立場を示し、本論では授業中の集中力低下という課題と、調べ学習での活用というメリットの両面に触れたと仮定します。
この設定をもとに、結論部分でよくある悪い例と、評価されやすい良い例を比較していきます。
テーマ自体はシンプルですが、結び方一つで文章全体の印象が大きく変わることが分かるはずです。
悪い結論の例
「スマートフォンの利用については、いろいろな意見があると思うので、今後も考えていきたい。」という結びは、一見丁寧に見えても評価されにくい例です。
自分の立場がはっきりせず、最後まで読んでも筆者が何を主張したいのか伝わってきません。
加えて、本論で述べた学習面でのメリットや課題にもまったく触れておらず、それまでの内容と結論がつながっていない点も弱さの原因です。
感想を述べるだけで終わる書き方は、意見の裏付けが弱く映ってしまいます。
なぜ評価されないのか
悪い例が評価されにくいのは、主張があいまいなうえ、本論との関連性が見えないためです。
採点者は、序論で示した立場が本論の根拠を経て、結論でどのように着地するかという一貫した流れを見ています。
立場をぼかしたまま終える書き方では、その流れが途切れてしまい、論理的な文章として成立しません。
また、具体的な根拠に触れずに一般論だけで締めくくると、内容の薄い印象を与えてしまいます。
結果として、文章全体の説得力そのものが下がってしまうのです。
良い結論の例
上の結論は、序論の立場を保ちながら、本論で触れた両面の内容をきちんと反映しています。
単なる繰り返しではなく、根拠を踏まえたうえで少し踏み込んだ形にまとめられている点も特徴です。読み手には、筆者の主張が最後まで一貫して伝わります。
どこが違うのか解説
両者の違いは、本論とのつながりと、立場の明確さにあります。
良い例は、序論の主張を土台にしながら、本論で示した根拠を要約し、最後にもう一度自分の考えとして示しています。
一方、悪い例は本論の内容にまったく触れず、立場もあいまいなまま終わっているため、それまでの文章と切り離された印象を与えます。
結論を書くときは、本論の内容を意識的に振り返り、自分の立場を明確な言葉で言い切ることが大切です。
悪い例
・本論の内容にまったく触れていない
・立場があいまいなまま終わっている
・それまでの文章と切り離された印象を与える
良い例
・序論の主張を土台にしている
・本論で示した根拠を要約している
・最後にもう一度自分の考えとして示している
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小論文の結論でよくある失敗

多くの受験生がやってしまいがちな失敗例を紹介します。当てはまるものがないか、自分の書き方と照らし合わせてみてください。
本論をそのまま繰り返す
序論や本論で使った文をほぼそのまま結論に持ってくると、単調な印象を与えてしまいます。
同じ表現を繰り返すだけでは、読み手にとって新しい情報がなく、文章に深みが感じられません。
たとえば「〜が大切だ」という主張を序論と結論でまったく同じ言葉で書くと、考えを発展させずに終わった印象になります。
結論では、本論の根拠を踏まえたうえで、少し表現や視点を変えてまとめ直すことが大切です。同じ内容でも言い回しを工夫するだけで、印象は大きく変わります。
新しい意見を書いてしまう
結論の段階になって、それまで触れていなかった意見や視点を急に持ち出すのは避けたい失敗です。
たとえば教育制度について論じてきたのに、最後だけ経済への影響を新しく語り始めると、話の軸がぶれてしまいます。
読み手は「なぜ今その話が出てきたのか」と戸惑い、それまでの論理の流れへの信頼も薄れかねません。
結論はすでに書いた内容の範囲でまとめる部分だと意識し、新しい主張を加えたくなった場合は本論の段階で書くようにしましょう。
「頑張りたいと思います」で終わる
「これからも頑張りたいと思います」のような結び方は、決意表明としては自然でも、小論文の締めくくりとしてはふさわしくありません。
小論文はテーマに対する自分の意見を論理的に伝える文章であり、感想文とは目的が異なるからです。
個人的な意気込みだけで終わると、それまで積み上げてきた根拠との関連が見えにくくなり、主張のない文章という印象を与えてしまいます。
結論では、感想ではなく、根拠に基づいた自分の意見として言い切る形を意識してください。
話が広がりすぎる
結論部分で話題をあれこれ広げすぎると、文章全体の焦点がぼやけてしまいます。
たとえば環境問題について書いていたのに、最後に国際情勢や経済政策まで幅広く触れようとすると、一つひとつの内容が浅くなり、結局何を伝えたかったのかが分かりにくくなるでしょう。
結論は、それまで論じてきたテーマの範囲内で着地させることが基本です。
伝えたいことが複数ある場合でも、最も重要な一点に絞って締めくくるほうが、読み手には主張が伝わりやすくなります。
結論が長すぎる
結論を丁寧に書こうとするあまり、必要以上に長くなってしまうケースもよく見られます。
結論が長すぎると、本論で述べた根拠や具体例の印象が薄れ、文章全体のバランスが崩れてしまいます。
目安としては、全体の文字数の1割前後に収めると読みやすい構成になります。
伝えたい内容を欲張って詰め込むのではなく、本論を踏まえた主張を簡潔な言葉で言い切ることを意識すると、締まりのある結論に仕上がります。
最後まで評価される結論を書く5つのコツ

ここでは、結論の完成度をもう一段上げるための実践的なポイントを5つ紹介します。
どれもすぐに取り入れられる工夫ばかりなので、次に書くときからぜひ試してみてください。
① 主張を言い換えてまとめる
結論では、序論で示した主張を一字一句同じ形で書くのではなく、少し表現を変えて伝えることが大切です。
まったく同じ文をそのまま持ってくると、単に繰り返しているだけの印象になり、考えが深まっていないように見えてしまいます。
たとえば「〜が必要である」という主張を、結論では「〜という取り組みが今後求められる」のように言い回しを変えると、自然な着地になります。
表現の幅を少し変えるだけで、文章全体に説得力が生まれます。
② 根拠は繰り返しすぎない
結論で本論の根拠に触れること自体は大切ですが、細かい内容まですべて振り返る必要はありません。
具体例や数値まで詳しく再掲すると、文章が冗長になり、かえって主張がぼやけてしまいます。
本論で述べた内容の中から、特に重要な部分だけを一言で要約する意識を持つとよいでしょう。
「以上のような理由から」といった形で軽く触れる程度にとどめると、結論全体がすっきりとまとまります。
③ キーワードを序論と合わせる
序論で使った重要な言葉やテーマとなるキーワードは、結論でも意識して使うようにしましょう。
序論と結論で言葉が食い違っていると、読み手は同じテーマについて書かれた文章だと認識しにくくなります。
たとえば序論で「主体的な学び」という言葉を使ったなら、結論でも同じ言葉、または近い表現を用いることで、文章全体に一貫性が生まれます。
キーワードをそろえるだけで、論理の筋道が読み手にはっきりと伝わりやすくなるのです。
④ 一文を短くする
結論部分では、一文を長くしすぎないことも意識したいポイントです。
伝えたい内容を詰め込もうとして一文が長くなると、主語と述語の関係があいまいになり、読み手にとって分かりづらい文章になってしまいます。
特に結論は文章の締めくくりにあたる部分なので、短く言い切る形のほうが力強い印象を与えられます。
一つの文には一つの主張だけを入れるよう意識すると、自然と読みやすい結論に仕上がるでしょう。
⑤「だから何か」が伝わる締めにする
結論を書き終えたら、「結局この文章で何を伝えたかったのか」が明確になっているかを確認しましょう。
理由や具体例を並べただけで終わると、読み手は「だから何なのか」を自分で判断しなければならず、主張が伝わりにくくなります。
本論の内容を踏まえたうえで、自分の立場や考えをはっきりとした言葉で言い切ることが重要です。
最後の一文を読んだだけで筆者の主張が分かる状態を目指すと、印象に残る結論になります。
テーマ別に見る結論の例文

頻出テーマごとの結論例文を紹介します。
自分が書こうとしているテーマに近いものがあれば、型として参考にしてみてください。
AI
AIをテーマにした小論文では、技術の利便性と、それに伴う課題の両方に触れたうえで結論を示すと説得力が増します。
便利さだけを強調するのではなく、人がどう向き合うべきかという視点を加えると、主張に深みが生まれます。
技術の是非を断定するのではなく、活用の仕方に焦点を当てて締めくくるのがポイントです。
少子高齢化
少子高齢化に関する結論では、原因を一つに絞らず、社会全体で取り組むべき課題として示すと自然にまとまります。
個人の努力だけでなく、制度や仕組みの面にも触れることで、視野の広さが伝わりやすくなります。
教育問題
教育をテーマにした結論では、知識の習得だけでなく、生徒自身が考える力をどう育てるかという視点を加えると評価されやすくなります。
抽象的な理想論で終わらせず、具体的にどのような姿勢が必要かまで示すことが大切です。
環境問題
環境問題の結論では、個人の行動と社会の仕組み、両方の視点をバランスよく盛り込むと説得力が増します。
一方だけに偏ると、主張が極端に見えてしまうことがあるため注意が必要です。
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結論を書くときによくある質問

ここでは、結論の書き方に関して受験生からよく寄せられる疑問をQ&A形式で紹介します。細かい部分で迷ったときの参考にしてください。
Q:結論は何文字くらい?
結論の文字数は、小論文全体の分量によって変わりますが、目安として全体の1割前後に収めるとバランスがとりやすくなります。
たとえば600字の小論文であれば60〜100字程度、800字であれば80〜120字程度が一つの目安です。
短すぎると主張が伝わりにくく、長すぎると本論の印象が薄れてしまいます。
まずは書いてみて、全体の分量を見ながら文字数を調整すると、読みやすい結論に仕上がるでしょう。
Q:「以上より」は書いた方がいい?
「以上より」「このように」といった言葉は、結論の始まりを分かりやすく示す働きがあり、使うこと自体に問題はありません。
ただし、必須の表現というわけではないため、文章の流れによっては省略しても自然につながります。
大切なのは接続の言葉そのものより、本論の内容を踏まえたうえで主張を明確に示せているかどうかです。
表現に迷ったときの一つの選択肢として、無理なく使える場面で取り入れるとよいでしょう。
Q:序論と同じ内容でもいい?
序論と結論の主張の方向性は一致している必要がありますが、まったく同じ文をそのまま使うのは避けたほうがよいでしょう。
同一の表現を繰り返すだけだと、考えを深めずに終わった印象を与えてしまいます。
本論で述べた根拠を踏まえたうえで、言葉を少し変えて言い換えることで、自然な締めくくりになります。
立場を変える必要はありませんが、伝え方には工夫を加えることを意識してください。
Q:時間がなくなったらどうする?
試験本番で時間が足りなくなった場合は、無理に長く書こうとせず、自分の主張を一文で言い切ることを優先しましょう。
「〜が必要である」「〜すべきである」のように、立場が明確に伝わる短い文でも、途中で終わるよりはるかに評価されやすくなります。
時間配分に不安がある場合は、普段の練習から結論を先に思い浮かべておくと、本番でも落ち着いて書き進めやすくなります。
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