小論文の書き出し例20選|テーマ別に使える書き出し方を紹介

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小論文の書き方

この記事は、
小論文の参考書100冊以上を研究し、
小論文講座を30以上受講した
飛田弘一が解説しています。

小論文の書き出しに悩んでいる人は多いのではないでしょうか。

何から書けばいいか分からない」「書き始めると感想文のようになってしまう」と困っている人も少なくありません。

実は小論文の書き出しには評価されやすい定番パターンがあります。書き出しを工夫するだけで、論理的な答案としての印象は大きく変わります。

本記事では、小論文の書き出し例を「環境問題」「AI」「少子高齢化」「教育」などの頻出テーマ別に20個紹介するとともに、使いやすい書き出しの型や避けるべきNG例についても分かりやすく解説します。

テーマ別の書き出し例

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この記事を書いた人
飛田 弘一

小論文の独自研究家・指導者。

Amazonにて400部突破『小論文の手引き』の著者。

大学卒業後、書籍の誤字・脱字を確認する校正の仕事を経て、学生時代に小論文がまったく書けず受験で悔しい思いをした経験から、書店の小論文の参考書は延べ100冊以上を読み、また小論文の講座を30以上受講するなど、小論文の独自研究に没頭する。

そこで得た知見から、誰でも実践できる分かりやすい小論文の書き方を構築。

小論文が書けない人の気持ちを誰よりもよく分かる指導者を自任し、決して上から目線にならない丁寧な小論文の指導を心がけている。

飛田 弘一をフォローする

小論文の書き出し例20選【テーマ別】

ここからは、よく出題されるテーマを5つに分けて、それぞれ設問と書き出しの例文、解説を紹介します。

自分が書きたいテーマに近いものを見つけて、書き方の参考にしてください。

社会問題の書き出し例

① 少子高齢化

問題:少子高齢化が日本社会に与える影響について、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

少子高齢化が進む日本では、社会保障制度の維持が難しくなっている。現役世代が減る一方で高齢者が増えれば、年金や医療費の負担は一人当たり重くなる一方だ。このまま何も対策をしなければ、将来世代がさらに苦しい状況に置かれることになる。

解説:まず現状の問題を示し、それが続いた場合にどうなるかという見通しを述べることで、論じる必要性を読み手に伝えています。数字や具体的な制度名を入れると、より説得力が増します。

② 環境問題

問題:地球温暖化を防ぐために、私たちにできることは何か、あなたの意見を述べなさい。

書き出し例

地球温暖化による異常気象が、世界各地で深刻化している。猛暑や豪雨といった災害は、もはや他人事ではなく私たちの生活に直結する問題になった。原因の多くは人間の経済活動にあるため、一人ひとりの行動を見直す必要があると考える。

解説:身近な異常気象から書き始めることで、抽象的なテーマを自分事として捉えやすくしています。具体的な現象を冒頭に置くのが効果的です。

③ SNS問題

問題:SNSの普及が社会に与える影響について、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

SNSの普及によって、誰もが自由に意見を発信できる時代になった。一方で、匿名性を悪用した誹謗中傷や、不確かな情報の拡散も後を絶たない。便利さの裏にあるリスクについて、改めて考える必要があるのではないだろうか。

解説:メリットとデメリットを対比させてから問題提起する形にすると、バランスの取れた印象を採点者に与えられます。

④ AI

問題:AIの発展が私たちの生活や働き方に与える影響について、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

AI(人工知能)の進化は、私たちの生活や働き方を大きく変えつつある。家事の自動化や業務の効率化など、AIが担う役割は年々広がっている。しかし、その一方で雇用への影響や判断ミスのリスクも指摘されており、慎重な向き合い方が求められる。

解説:AIのような技術テーマでは、簡単な説明を加えてから問題点に触れると、知識不足を疑われずに本論へ進めます。

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教育テーマの書き出し例

⑤ いじめ

問題:学校でのいじめをなくすために、どのような対策が必要か、あなたの意見を述べなさい。

書き出し例

学校現場では、いじめの問題が依然として深刻な状況にある。表面化しにくいケースも多く、被害に気づいた頃には心に大きな傷を負っていることも少なくない。早期発見と適切な対応の仕組みづくりが、今こそ求められている。

解説:問題の深刻さと発見の難しさをセットで示すと、対策の必要性が自然に導き出せます。

⑥ オンライン授業

問題:オンライン授業の普及によって、学校教育はどのように変わるべきか、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

オンライン授業の導入が進み、場所や時間に縛られない学び方が広がってきた。通学の負担が減るなど利点は多いが、対面と比べて集中力が続きにくいという声も聞かれる。この新しい学び方をどう活用していくべきか考えたい。

解説:新しい仕組みのメリットと課題を両方挙げることで、一方的な意見に偏らない書き出しになります。

⑦ 教育格差

問題:家庭環境による教育格差の問題について、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

家庭の経済状況によって、受けられる教育の質に差が生まれている。塾や習い事に通えるかどうかが、学力や将来の選択肢に影響を与えているのが現実だ。生まれた環境によって機会が制限されることは、見過ごせない問題だと考える。

解説:具体的な要因(経済状況)を示し、それがどんな結果につながるかを説明することで、問題の輪郭がはっきりします。

⑧ 地域格差

問題:教育における地域格差の問題について、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

住んでいる地域によって、受けられる教育の機会や質に差が生まれている。都市部では塾や予備校、習い事の選択肢が豊富にあるのに対し、地方ではそうした環境が整っていない場合も多い。生まれた場所によって将来の可能性が左右されることは、見過ごせない問題だと考える。

解説:都市部と地方を対比させることで、地域格差という抽象的なテーマを具体的にイメージしやすくしています。自分の住む地域の実情を交えると、説得力がさらに増します。

働き方・経済の書き出し例

⑨ リモートワーク

問題:リモートワークの普及が今後の働き方に与える影響について、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

リモートワークという働き方が、ここ数年で一気に定着した。通勤時間がなくなることで生活の自由度が増した人は多いが、社員同士のコミュニケーション不足を課題とする企業も目立つ。この働き方を今後どう発展させるべきか考えていく。

解説:働き方の変化を時系列で示すと、テーマの背景がスムーズに伝わります。

⑩ 女性活躍

問題:女性が活躍しやすい社会をつくるために必要なことは何か、あなたの意見を述べなさい。

書き出し例

女性が働きやすい社会を目指す動きが広がっているが、管理職に占める女性の割合は依然として低い。育児や家事の負担が女性に偏りやすい現状も、その一因とされている。制度を整えるだけでなく、意識の変化も必要だと感じる。

解説:制度面と意識面の両方に触れることで、表面的な対策論にとどまらない深さが出ます。

⑪ 労働力不足

問題:労働力不足を解消するために、どのような対策が必要か、あなたの意見を述べなさい。

書き出し例

少子化に伴い、多くの業界で労働力不足が深刻化している。人手が足りないことで、サービスの質が下がったり、現場の負担が増えたりする例も増えてきた。外国人労働者の受け入れやテクノロジーの活用など、複数の方向から対策を考える必要がある。

解説:原因(少子化)と結果(人手不足の影響)を順に示すことで、対策を論じる本論への流れが作りやすくなります。

⑫ 定年延長

問題:定年延長が進む社会において、どのような課題があるか、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

高齢化が進む中、定年を延長して働く期間を延ばす動きが広がっている。年金制度を支える働き手が増えるという利点はあるが、若い世代の昇進や採用の機会が減るのではないかという懸念も指摘されている。世代間の公平性をどう保つべきか、考えていきたい。

解説:定年延長のメリットと、それによって生じうる別の問題(若年層への影響)を対比させることで、一面的な賛成論・反対論に終始しない書き出しになっています。

自由テーマの書き出し例

⑬ 幸福とは

問題:あなたにとって「幸福」とは何かを述べなさい。

書き出し例

幸福とは何かと問われると、人によって答えは大きく異なるだろう。お金や成功を幸福と捉える人もいれば、身近な人との時間を大切にする人もいる。私は、幸福とは他者との関わりの中で見出されるものだと考える。

解説:答えが一つに定まらないテーマでは、「人によって違う」という前置きから自分の立場を絞り込む流れが書きやすいです。

⑭ 個性とは

問題:「個性」とは何か、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

個性とは、他人と違う部分を指す言葉だと考えられがちである。しかし、本当の個性は、自分らしい考え方や行動を積み重ねた結果として表れるものではないだろうか。見た目や趣味だけでは語れない、その人らしさについて考えたい。

解説:一般的なイメージを示してから、それに対する自分の視点をぶつける構成にすると、抽象テーマでも書き出しやすくなります。

⑮ コミュニケーションとは

問題:円滑な「コミュニケーション」のために必要なことは何か、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

コミュニケーションというと、会話のやり取りを思い浮かべる人が多いだろう。しかし、表情や態度といった言葉以外の部分が、相手に与える印象を大きく左右することもある。言葉だけに頼らない伝え方について考えていく。

解説:言葉の定義を確認した上で、見落とされがちな視点を加えると、深みのある書き出しになります。

⑯ 学ぶとは

問題:あなたにとって「学ぶ」とはどういうことか述べなさい。
書き出し例

学ぶというと、学校の授業で知識を覚えることを思い浮かべる人が多いだろう。しかし、本当の学びとは、知らなかったことを知り、自分の考え方や行動が変わっていく過程そのものではないだろうか。テストの点数だけでは測れない学びの意味について考えたい。

解説:「学ぶ」という言葉に対する一般的なイメージを示してから、それとは異なる視点を提示することで、抽象的なテーマでも独自性のある書き出しになります。

政治テーマの書き出し例

⑰ ポピュリズム

問題:ポピュリズム(大衆の感情に訴える政治姿勢)が広がる現代社会の課題について、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

近年、既存の政治や制度への不満を背景に、ポピュリズム的な主張が支持を広げている。分かりやすい言葉で語られる主張は魅力的に映るが、複雑な問題を単純化しすぎている側面もある。その危うさについて考えたい。

解説:聞き慣れない言葉には簡潔な補足を入れ、メリットに見える部分とリスクの両方を示すと、偏りのない印象を与えられます。

⑱ 分断

問題:社会における価値観の分断を乗り越えるために必要なことは何か、あなたの意見を述べなさい。

書き出し例

社会の中で、立場や価値観の違いによる分断が目立つようになってきた。SNSなどで意見が可視化されやすくなったことも、対立を深める一因となっている。違いを認め合いながら共に生きていく方法を、考える必要があるのではないだろうか。

解説:分断が広がった背景(SNSの影響など)を一文添えると、原因と問題意識が自然につながります。

⑲ フェイク

問題:フェイクニュースが社会に与える影響と、その対策について、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

インターネット上には、真偽が定かでない情報、いわゆるフェイクニュースが多く出回っている。一見本物らしく見える情報に騙され、誤った判断をしてしまう人も少なくない。情報をどう見極めるべきか、改めて考えたい。

解説:問題の具体例(誤った判断につながる点)を入れることで、テーマの重要性が伝わりやすくなります。

⑳ 陰謀論

問題:陰謀論が支持を集める背景について、あなたの考えを述べなさい。

書き出し例

社会に不安や不満が広がるとき、陰謀論と呼ばれる根拠の薄い主張が支持を集めやすくなる。複雑な出来事を単純な悪役の存在で説明しようとする考え方は、一見納得しやすいが危険性も大きい。なぜこうした考えが広がるのか、その背景を考えていく。

解説:陰謀論が広がる「条件」を示してから問題点に触れることで、感情論ではなく構造的な視点での書き出しになります。

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小論文の書き出しで評価される3つのパターン

小論文の書き出しには、評価されやすい型がいくつかあります。

ここでは「問題提起型」「現状説明型」「意見提示型」という3つのパターンに分けて、それぞれの特徴と使い方を紹介します。

問題提起型

問題提起型は、テーマに関する疑問を投げかける形で文章を始める方法です。

〜は本当に正しいのだろうか」「〜について、どう考えるべきか」といった問いを冒頭に置くことで、読み手の関心を引きつけられます。

この型のメリットは、結論を急がずに論じる姿勢を示せる点です。賛成・反対のどちらかに決めきれないテーマや、多角的な視点が必要なテーマに向いています

ただし、問いを立てるだけで終わってしまうと、何を論じたいのかが採点者に伝わりにくくなります。

問いを示したあとは、自分なりの方向性を一文添えておくと、続く本論への流れがスムーズになります。

現状説明型

現状説明型は、テーマに関する社会の現状やデータを示してから、問題点を浮かび上がらせる書き方です。

近年、〜という状況が広がっている」というように、客観的な事実から書き始めることで、説得力のある印象を与えられます。

この型を使う際は、現状の説明だけで終わらせず、そこから「だからこそ何が問題なのか」という視点につなげることが重要です。

事実の紹介と問題意識を分けて書くと、論理の流れが分かりやすくなります。

知識をアピールできる一方、データや事例が不正確だと信頼性を損なうため、自分が確実に把握している内容を使うようにしましょう。

意見提示型

意見提示型は、結論となる自分の意見を最初にはっきりと述べる書き方です。

〜について、私は○○と考える」という形で始めることで、読み手は文章全体の方向性をすぐに理解できます。

この型の強みは、論点がぶれにくく、一貫性のある印象を採点者に与えられる点です。

結論を先に書いた場合、本論ではその理由や具体例を丁寧に積み重ねていく必要があります。

注意したいのは、結論だけを述べて終わらないことです。続けて理由の概要を簡潔に示しておくと、その後の文章を読み進めやすくなり、論理的な印象がさらに強まります。

これらの書き方は最初から「この型で書く!」と決めつけずに、問題の形式や条件、自分の論理展開などに合わせて書くようにしましょう。

その時の問題や自分の書く構成に合わせて使いこなせば最強のツールとなり、より高評価が得られます。

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小論文の書き出しでやってはいけないNG例

書き出しには効果的な型がある一方で、評価を下げてしまうNGパターンも存在します。

ここでは代表的な5つの例を取り上げ、なぜ避けるべきなのかを解説します。

「私は思います」から始める

小論文で「私は思います」という表現を使うのは避けましょう。

「思う」という言葉は主観的で、根拠のない感覚的な印象を与えてしまいます。小論文で求められているのは、客観的に納得できる根拠に基づいた意見だからです。

例えば「環境問題は深刻だと思います」と書くよりも、「環境問題は深刻であると考える」とした方が、論理的で説得力のある文章になります。

同じように「〜な気がする」「〜ではないかと思う」といった曖昧な言い回しも、説得力を弱める原因になります。

書き出しでは「〜と考える」「〜である」など、断定的な表現を使うようにしましょう。

いきなり体験談を書く

設問の指示がないまま、いきなり自分の体験談から書き始めるのもNGです。

小論文は作文とは異なり、客観的な根拠に基づいて意見を述べることが求められます。体験談から始めると、個人的な感想を述べる作文のような印象を採点者に与えてしまいます。

例えば「私は中学生のとき〜という経験をしましたと書き出すと、その後も主観的な話が続くと思われやすくなります。

体験談自体が使えないわけではありませんが、まず結論や意見を先に示し、その根拠の一部として体験談を後から添える形にすると、客観性を保ったまま説得力を加えられます。

問題文を書き写す

設問の文章をそのまま書き出しに使うのも避けたいパターンです。

問題文を書き写すと、自分の考えがまだ何も述べられていない状態になり、字数を消費するだけで内容が薄い印象を与えてしまいます。

採点者からは、考える力が不足していると判断されかねません。

例えば「SNSの実名制の導入についてあなたの意見を述べなさい、という問いに対して」のように設問をなぞるだけの書き出しは、内容がないまま文章が始まってしまいます。

設問を参考にする場合は、そのまま引用するのではなく、自分の言葉で言い換えながら意見や問題提起につなげるようにしましょう。

結論を書いて終わる

書き出しで結論だけを述べて、それ以上の説明を加えずに終えてしまうのも良くない例です。

結論を先に示す書き方自体は有効ですが、結論だけで書き出しを終わらせると、なぜそう考えるのかが読み手に伝わらず、唐突な印象を与えてしまいます。

例えば「少子高齢化は深刻な問題であるという一文だけで段落を終えると、その後の展開が見えづらくなります。

結論を述べたあとは、理由の概要や今後の論じ方を一文添えておくことで、本論への流れが自然になり、文章全体の見通しも良くなります。

文章が唐突だと、その後の読む気が失せてしまいますが、文章の流れが自然だとその後の文章も読み進めたいと思いますね。

長すぎる書き出し

書き出しに情報を詰め込みすぎて、長くなりすぎてしまうのもNGです。

書き出しが長くなると、本論に入る前に文字数を使い切ってしまい、肝心の理由や具体例を述べるスペースが足りなくなります。

また、要点が定まらない文章は、読み手にとって分かりにくくなります。

例えば、テーマの背景説明や複数の問題点を一度にすべて書き出しに詰め込むと、結局何を言いたいのか分からなくなってしまいます。

書き出しはあくまで本論への入り口です。全体の文字数のうち1割程度を目安に、簡潔にまとめることを意識しましょう。

これら小論文の書き出しも、文章の印象を決めてしまう大切なものなので、採点者つまり第三者にとって読みやすいかどうかを意識しながら書く練習をしていきましょう。

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