小学5年生の読書感想文の書き方に悩んでいませんか?
「どんな構成で書けばいいの?」「書き始めが思い浮かばない」そんな不安を抱える親御さんやお子さんも多いでしょう。
この記事では、小学生の読書感想文の書き方(5年生)の構成から書き始めまで、具体的なポイントを分かりやすく解説します。
本選びから完成まで、お子さんが自分の力で魅力的な感想文を書けるようになる実践的な方法をお伝えします。
小学5年生の感想文の書き方
- 本選びの方法
- おすすめの本
- 書き始めや構成の方法
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小学生の読書感想文の書き方(5年生)
小学5年生の読書感想文は、自分の気持ちや考えを整理して表現する大切な機会です。本選びから完成まで、段階的に進めることで、スムーズに書き上げることができます。
書き方の基本
まず読書感想文の書き方の基本は、以下で紹介しています。

読みたい本を自分で選ぶ
読書感想文を書くためには、読む本が指定されていない場合、まず自分が心から読みたいと思える本を選ぶことが最も重要です。興味のない本を無理に読んでも、感想を書くときに困ってしまうからです。
小学校5年生になったら、もう本は人に選んでもらうのではなく自分で選ぶようにしましょう。
人づてに面白い本やすすめられた本でもかまいませんが、自分で少し読んでみてもっと読みたい、この本で読書感想文を書きたいと思えるかで判断してください。
本を選ぶときは、表紙や題名を見て「面白そう」「気になる」と感じた本を手に取ってみましょう。
最初の数ページを読んでみて、続きが読みたくなるかどうかが判断の基準になります。
友達や先生、家族におすすめを聞くのも良い方法ですが、最終的には自分が読んでみたいと思うかどうかで決めることが大切です。
また、普段あまり読まないジャンルの本にも挑戦してみると、新しい発見があるかもしれません。
冒険小説、友情をテーマにした物語、科学や歴史に関する本など、様々な分野から選んでみることで、自分の興味の幅を広げることができます。
自分で選んだ本だからこそ、読み終わったときに「誰かに話したい」という気持ちが生まれ、それが良い読書感想文につながるのです。
気になったところを2つ以上あげる
本を読みながら、心に残った場面や印象的だった出来事を見つけることが読書感想文の核心部分になります。
読み進めていく中で「すごいな」「びっくりした」「悲しい」「うれしい」と感じた箇所には、付箋を貼ったり、ノートにメモを取ったりしておきましょう。
そのさいに気になったところを2つ取りあげましょう。多くて3つまでにします。
たんに「おもしろかった」だけでなく、「なぜそう思ったのか」「自分だったらどうするか」「似たような経験があるか」という点まで考えてみることが大切です。
気になった場面については、主人公の気持ちや行動について深く考えてみましょう。
例えば、主人公が困難に立ち向かった場面では、「自分だったら諦めてしまうかもしれない」「でも主人公は最後まで頑張っていてすごい」といった感想を持つことができます。
このように、本の内容と自分の経験や考えを結びつけることで、オリジナリティのある感想文が書けるようになります。
おすすめの本ベスト5
- 第1位:『ぼくらの七日間戦争』
中学生が大人たちに立ち向かう痛快な冒険小説です。友情や仲間との絆、そして自分たちの力で問題を解決していく姿に、多くの子どもたちが共感を覚えるでしょう。読み進めるうちに、自分も仲間の一員になったような気持ちになれる作品です。 - 第2位:『ガリレオの事件簿』
科学と推理が組み合わさった物語で、身近な疑問から大きな謎を解き明かしていく過程が楽しめます。科学への興味を深めながら、論理的な思考力も身につけることができる作品です。 - 第3位:『精霊の守り人』
壮大なファンタジー世界での冒険と成長を描いた作品で、想像力を豊かにしてくれます。主人公の勇気ある行動に心を動かされ、自分自身の成長について考えるきっかけになります。 - 第4位:『じりじりの移動図書館』
本を通じて人とのつながりを描いた心温まる物語です。本の力や読書の楽しさを改めて感じることができ、読書感想文を書く上でも多くの気づきを与えてくれます。 - 第5位:『西の魔女が死んだ』
祖母との交流を通じて生きることの意味を考えさせられる、心に深く残る物語です。家族の大切さや自然との関わりについて深く考えることができる作品です。
5年生の読書感想文の構成
読書感想文を上手に書くためには、まずしっかりとした構成を考えることが大切です。
5年生になると文章力も向上しているので、自分に合った構成を選んで取り組んでみましょう。
はじめ・なか・おわり
読書感想文の基本構成は「はじめ・なか・おわり」の3つのパートに分けて書くことです。この構成は分かりやすく、初めて読書感想文を書く場合でも取り組みやすい方法といえます。
「はじめ」では読んだ本のタイトルや作者名、その本を選んだ理由を書きます。なぜその本に興味を持ったのか、どこで見つけたのかなど、具体的なきっかけを述べると読み手に伝わりやすくなるでしょう。
「なか」は感想文の中心部分となり、本を読んで心に残ったシーンや登場人物について詳しく書きます。ただし感想だけでなく、自分の体験と重ね合わせて考えたことも含めることで、より深みのある内容になります。
「おわり」では本を読んで学んだことや、今後の生活にどう活かしたいかをまとめます。読書を通じて自分がどのように変わったか、または変わりたいかを具体的に表現することがポイントです。
自分の書き方で構成を選ぶ
読書感想文の構成は必ずしも3部構成である必要はありません。書きたい内容や文字数に応じて、自分に最適な構成を選択することが重要です。
基本の3部構成で十分に内容をまとめられる場合は、そのままシンプルな形で書き進めましょう。一方で、印象に残った場面が複数ある場合や、登場人物それぞれについて詳しく感想を述べたい場合は、4部構成にしても構いません。
例えば「はじめ」「印象的だった場面①」「印象的だった場面②」「おわり」という4部構成にすることで、それぞれのエピソードについてじっくりと感想を書くことができます。
また本の前半と後半で主人公の成長を感じた場合は、それぞれを別のパートとして扱うのも効果的でしょう。
ただし4部構成より多くなると、話のまとまりがなくなり読者にとっても分かりにくい内容になるので、構成は多くても4部までにしておきましょう。
大切なのは読み手にとって分かりやすい流れになっているかどうかです。
構成を決める際は、自分が書きたい内容を整理して、最も伝わりやすい順番で組み立てることを心がけてください。
大人は必要なときだけサポートする
5年生の読書感想文では、大人のサポートは必要最小限に留めることが大切です。
文部科学省の学習指導要領
〔第5学年及び第6学年〕
B 書くこと
- (1) 書くことの能力を育てるため,次の事項について指導する。
- ア 考えたことなどから書くことを決め,目的や意図に応じて,書く事柄を収集し,全体を見通して事柄を整理すること。
- イ 自分の考えを明確に表現するため,文章全体の構成の効果を考えること。
上のように、子ども自身の考えや感性を大切にしながら、適切なタイミングでアドバイスをすることがポイントとなります。
まず子どもが一人で取り組める部分は見守るようにしましょう。
本を読んで感じたことや考えたことは、その子だけが持つ貴重な体験です。
大人が答えを与えてしまうのではなく、「どの場面が一番印象に残った?」「なぜそう思ったの?」といった質問を投げかけて、子ども自身の考えを引き出すことが重要です。
サポートが必要な場面は、構成の組み立て方が分からない時や、文章の書き方で迷っている時です。この場合も直接答えを教えるのではなく、一緒に考えながらヒントを与える程度に留めます。
また子どもが書いた感想文を読み返す際は、内容の良し悪しを判断するのではなく、誤字脱字や文章の流れについてアドバイスする程度にとどめましょう。子ども自身が達成感を味わえるよう、最後まで自分の力で完成させることを大切にしてください。
読書感想文の書き始めにこだわってみよう
読書感想文の最初の部分は、読み手の関心を引く重要な部分です。
魅力的な書き始めを作るための具体的な方法を知って、印象に残る感想文を目指しましょう。
書き始めは文の印象を決める
読書感想文の書き始めは、その文章全体の印象を左右する最も重要な部分といえます。最初の数行で読み手の興味を引くことができれば、最後まで読んでもらえる可能性が高くなるからです。
多くの人が「私は○○という本を読みました」という定型的な書き出しを使いがちですが、これでは読み手の印象に残りにくくなってしまいます。代わりに、本を読んで最も驚いたことや心を動かされたことから始めてみましょう。
例えば「もし自分の親友が嘘をついていたら、あなたならどうしますか」といった問いかけから始めたり、「この本を読み終えた時、私は涙が止まりませんでした」のように感情を率直に表現したりする方法があります。
読み手が「続きを読んでみたい」と思えるような工夫された書き始めを心がけることで、感想文全体の質を向上させることができるでしょう。
その本を選んだ理由
本を選んだ理由を丁寧に説明することで、読み手にあなたの興味や関心を伝えることができます。
単に「おもしろそうだったから」ではなく、具体的なきっかけや動機を述べることが大切です。
単に「おもしろそうだと思った」でも、なぜその本が「おもしろそうだと思ったのか?」自分のこれまでの経験などからふり返ってみましょう。
本との出会いは人それぞれ異なります。図書館でたまたま見つけた場合、友達からすすめられた場合、テレビで紹介されていた場合など、その時の状況や気持ちを詳しく書いてみましょう。
また表紙のイラストに惹かれた、タイトルが気になったといった視覚的な理由も立派な選択理由です。そのときも「なぜ気になったのか?」を考えてみましょう。
さらに、その本を選んだ時の自分の状況や心境も含めると、より説得力のある内容になります。
例えば「友達関係で悩んでいた時に、友情をテーマにしたこの本に出会いました」のように、読書への動機を明確にすることがポイントです。
本を選んだ理由を詳しく書くことで、読み手はあなたの人柄や価値観を理解しやすくなり、感想文により深みが生まれるはずです。
本のあらすじ
あらすじは感想文の土台となる部分ですが、詳しく書きすぎると感想を述べる部分が少なくなってしまうため、バランスが重要です。読み手がその本の内容を理解できる程度に、要点を絞って簡潔にまとめましょう。
あらすじを書く際は「誰が主人公で」「どのような出来事が起こり」「最終的にどうなったか」という3つの要素を中心に構成します。
ただし結末を詳しく書いてしまうと、これから読む人の楽しみを奪ってしまう可能性があるので注意が必要です。
物語の魅力を伝えながらも、ネタバレにならない程度に留めることがコツといえます。
特に印象的だった場面や登場人物の特徴を少し触れる程度にして、詳しい感想は次の段落で述べるようにしましょう。
あらすじは感想文全体の流れを作る重要な役割を果たすため、読み手が内容を理解しやすく、かつ興味を持ってもらえるような書き方を心がけてください。
一番印象に残った場面をはじめに書く
従来の書き始め方にとらわれず、最も印象深かった場面から感想文をスタートさせる方法もあります。
この手法を使うことで、読み手の注意を一気に引きつけることができるでしょう。
印象的な場面から始める場合は、その場面を具体的に描写してから、なぜそこが心に残ったのかを説明します。
例えば「主人公が友達を助けるために危険な場所に飛び込んでいく場面で、私は胸が熱くなりました」のように、場面と感情を組み合わせて表現するのが効果的です。
ただしこの書き方を選ぶ場合は、その後の構成を工夫する必要があります。印象的な場面について詳しく述べた後で、本のタイトルや選んだ理由、あらすじを簡潔に紹介し、再び感想の部分に戻るという流れを作ることが大切です。
読み手の興味を最初に引きつけることで、感想文全体に対する関心を高めることができるため、挑戦してみる価値がある書き方といえるでしょう。
そして感想文を評価する学校の先生は、生徒の書いた感想文はあまり読まないと聞いたことがあります。同じようなつまらない内容しか書いていないからです。
そんな感想文がほとんどの中、書き始めで「おっ!面白そう!続きを読んでみたい」と思われれば最後まできちんと読みますし、中身のある文章ならば高評価を与えたくなりますよね。
また書く側からしても、自分の気持ちや考えを文章で表現できる力は、6年生や中学生になってからも必要になるので、ここでその文章力を身に付けていきましょう。
読書感想文の書き方Q&A
Q : 小学5年生の書く文字数は?・原稿用紙何枚くらい?
A : 1200文字以内、原稿用紙3枚程度が目安
小学5年生の読書感想文は、一般的に1200文字以内で書くことが推奨されています。原稿用紙1枚が400文字なので、約3枚分の分量です。
ただし学校によって指定が異なる場合があるため、必ず事前に確認しましょう。文字数を意識しすぎて内容が薄くなるより、心に残ったことをしっかり書くことが大切です。
Q : 文章をパクってもいい?
A : 他人の文章をそのまま使うのは絶対にダメ
他人が書いた感想文や本の解説をそのまま写すことは、絶対にしてはいけません。これは「盗用」という行為で、自分の考えではないものを自分の作品として提出することになります。
参考にするのは構いませんが、自分の知っていることや経験などに置き換えて、必ず自分の言葉で書き直しましょう。
本を読んで感じた気持ちは一人ひとり違うので、あなただけの感想を大切にしてください。
Q : 書く構成は?
A : はじめ・なか・おわりの3部構成が基本
読書感想文の構成は「はじめ・なか・おわり」の3つの部分に分けて書くのが基本です。
「はじめ」で本の紹介と選んだ理由、「なか」で印象に残った場面と感想、「おわり」で学んだことと今後への思いを書きます。
慣れてきたら4部構成にしても構いません。ただし4部構成より多くすると内容がまとまりのないものになるので、4部構成までにしておきましょう。大切なのは読み手にとって分かりやすい流れを作ることです。
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