小論文の終わり方に悩んでいませんか?
結論で何を書けばいいのか分からず、困っている受験生は多いものです。
本記事では、小論文の終わり方のポイントや効果的なテクニックを具体例とともに解説します。
- 「以上より」から始まる簡潔な結論の書き方
- 小論文の最後の一文の重要性
- 例文を交えて分かりやすく説明
これを読めば、採点者に好印象を与える小論文の終わり方がマスターできるでしょう。
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小論文の終わり方
小論文の結論は、採点者に最後の印象を与える重要なパートです。
良い結論は簡潔に分かりやすくまとめ、あなたの主張を明確に伝えます。
ここでは結論で何を書くべきか、避けるべきことは何か、そして効果的な結論を書くためのポイントとテクニックを解説します。
小論文の結論 – 効果的な終わり方のポイント | |
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結論で書くべきこと |
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結論で避けるべきこと |
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結論を書く際のポイント |
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効果的なテクニック |
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結論の例文 |
環境問題の場合:「これらの事実から、環境保全には個人の意識改革と社会システムの変革が不可欠だと考える」 死刑制度の場合:「このように、冤罪の可能性や取り返しのつかない性質を考慮すると、死刑制度の存続には反対である」 |
結論は何を書くか?
小論文の結論では、まず自分の立場や主張を改めて明確に表明することが重要です。
「以上より」「これらのことから」などの表現で書き始め、本論で展開した論点を簡潔にまとめましょう。
結論は単なる繰り返しではなく、本論の過程を経て導き出された最終的な見解を伝える場です。
例えば環境問題について論じた場合、「これらの事実から、環境保全には個人の意識改革と社会システムの変革が不可欠だと考える」といった形で、論点をまとめた見解を示します。
結論で書いたらダメなこと
小論文の結論では、主観的な宣言や字数稼ぎの冗長な記述は避けましょう。
「私たちは未来のために今行動すべきだ」といった、設問で問われていない決意表明や呼びかけは、採点者から独善的と評価されるリスクがあります。
また、すでに書いた内容を表現を少し変えて繰り返すような字数稼ぎも見抜かれやすく、整理能力に欠けると判断される恐れがあります。
さらに、結論部分で突然新しい論点を持ち出すことも混乱を招くため避けましょう。
結論は本論の延長線上にあるべきであり、唐突な提案や主張は論理的一貫性を損ないます。
字数が足りない場合は、結論ではなく本論の具体例や説明を充実させる方が効果的です。
人の文章を見て「~と思う」などの主観的な締めや字数稼ぎの冗長な記述、設問に関係のないことが書かれていたら、あなたも「ウザいな!面倒くさいなコイツ」と思いますよね。
採点者も人なので、同じように思って小論文の評価に影響します。
結論を書くポイント
小論文の結論を書く際の重要なポイントは「簡潔にわかりやすく」です。
過不足なく要点をまとめ、冗長な表現を省いて50字程度で核心を伝えましょう。
結論の書き出しには「以上より~」「よって~」など明確な表現を使い、読み手にどこから結論部分が始まるのかを示します。
また、序論で示した自分の立場を結論でも改めて明確にすることで、一貫性のある論述になります。
例えば死刑制度について論じた場合、「このように、冤罪の可能性や取り返しのつかない性質を考慮すると、死刑制度の存続には反対である」と明確に述べましょう。
さらに、課題論文では本論の分析から生まれた新たな発見や今後の展望を含めることで、思考の深さを示すことができます。
結論を書くコツやテクニック
小論文の結論を効果的に書くためのコツは、メリハリをつけた表現を心がけることです。
主要なポイントを抽出し、一文で主張を明確に示すよう努めましょう。「しかし」「一方で」などの接続詞を使って論点を整理すると、バランスの取れた結論になります。
また、抽象的な表現より具体的な言葉を選ぶことで説得力が増します。
例えば「環境問題は重要だ」ではなく「生態系保全は将来世代への責任である」というように、より具体的に表現しましょう。
さらに、結論部分では文末表現を工夫し、「~である」「~だ」といった断定的な表現で締めくくることで力強さが増します。
小論文の終わり方を例文で解説
小論文において、結論は読み手に最後の印象を与える重要な部分です。
適切な結びの表現を使うことで、あなたの主張がより明確に伝わり、説得力が増します。ここでは小論文の効果的な終わり方について、具体的な例文とともに解説します。
小論文の結論フレーズ
小論文の結論部分では、あなたの主張を再確認し、読み手の心に残る表現を使うことが大切です。
「以上の理由により」「このように」「よって」などの接続表現から始めれば、本論からの流れがスムーズになります。
また「~である」という断定的な表現を用いることで、主張に確信を持っていることが伝わります。
「~と思う」のような曖昧な表現は避け、「~と考える」「~であると言える」などの表現を使うと良いでしょう。
これらのフレーズは読み手に強い印象を与え、あなたの小論文全体の評価を高める効果があります。
結論の例文
以下、結論の例文を4つ挙げています。
書く際の参考にしてみてください。
以上の理由から、高齢化社会における地域コミュニティの再構築は不可欠である。個人の努力だけでなく、行政と住民の協働によって実現する持続可能な社会こそが、私たちの目指すべき未来の姿だ。
このように、教育におけるデジタル技術の活用は、学びの多様性を広げる可能性を秘めている。しかし、その本質は人間同士の対話と探究を補完するものであり、決して置き換えるものではないと考える。
よって、環境問題の解決には、法整備や企業の取り組みだけでは不十分である。一人ひとりの生活習慣の見直しと、それを支える社会システムの構築が同時に進められてこそ、真の持続可能性が実現するのである。
これまで述べてきた観点から、文化的多様性の尊重は国際社会の安定と発展に欠かせない要素だと言える。異なる価値観を認め合う姿勢こそが、複雑化する世界の諸問題を解決する鍵となるだろう。
結論は、まずパターンに沿って書く
小論文の結論を書く際は、まずパターンを意識すると書きやすくなります。
基本的には「接続語 + 主張の再確認 + 発展的な視点」という構成が効果的です。
接続語には「以上の理由から」「このように」「よって」などを用い、主張を再確認します。
ただし、序論と全く同じ表現を繰り返すのではなく、若干言い回しを変えるとより自然です。
発展的な視点では、主張から導かれる将来展望や社会的意義など、読み手の思考を広げる内容を加えると説得力が増します。
このパターンを身につければ、どんなテーマでも説得力のある結論を書くことができるようになります。
結論の考え方
結論部分は小論文全体の集大成であり、読み手に最後の印象を与える重要な役割を担っています。
まず心がけるべきは、本論で展開した論点と一貫性を保つことです。
突然新しい視点を持ち出すのではなく、これまでの流れを踏まえて自然な締めくくりを目指しましょう。
また、問題提起に対する明確な答えを示すことも重要です。中立的な立場を取る場合でも、「様々な観点を考慮した結果、~」と自分の考えを明示すべきです。
結論は短くても力強く、読み手の印象に残るものにしましょう。文章全体のバランスを考え、全体の1割程度の文字数に収めるのが理想的です。
小論文の最後の一文
小論文の最後の一文は全体の印象を決定づける重要な役割を担っています。
適切な締めくくりによって、あなたの主張がより明確に伝わり、読み手の記憶に残ります。ここでは特に効果的な「自分の意見の繰り返し」と「意見の発展」という二つのアプローチについて解説します。
自分の意見の繰り返し
小論文の最後の一文として、序論や本論で示した自分の意見を簡潔に繰り返すことは極めて効果的です。
「以上の理由から」「これらのことから」「よって」などの接続表現を用いて、あなたの主張を再確認します。
例えば「以上の理由から、教育現場におけるICT活用は不可欠である」というように、断定的な表現を使うことで読み手に強い印象を与えられます。
先ほども言ったように、このとき「~と思う」のような曖昧な表現は避け、「~と考える」「~と言える」「~である」などの確信を持った表現を選びましょう。
序論と全く同じ言葉を使うのではなく、若干表現を変えることで繰り返しの単調さを避けつつ、一貫性のある主張として仕上げることができます。
意見の発展
小論文の最後の一文をより印象的にするためには、自分の意見を発展させる方法も効果的です。
これは単なる意見の繰り返しではなく、議論を一歩先へと進める締めくくりです。
例えば「このように環境問題の解決には個人の意識改革が必要であり、それが持続可能な社会への第一歩となるだろう」というように、自分の主張から導かれる未来の展望や社会的意義を示します。
あるいは「こうした教育改革は単に学力向上だけでなく、子どもたちの創造性を育む土壌となるのである」と、議論の射程を広げる表現も効果的です。
この方法では、本論で展開した議論の延長線上に新たな視点を提示することで、読み手に考える余地を与えつつ、説得力のある締めくくりになります。ただし唐突な展開は避け、本論との一貫性を保つことが重要です。
このように「結論の書き方」といっても何か難しいことではなく、結論のフレーズを覚えること、それを本論とは表現を変えて書いてみることなので、ぜひ皆さんも練習して採点者が「ほぉー、なるほど!」と思うくらいの結論を書いて合格を目指しましょう。
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