600字の小論文の書き方(構成やテンプレートに沿った例文付き)

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小論文の書き方

小論文を書くとき「600字で、どう構成すればいいの?」と悩んでいませんか?

小論文600字の書き方が分からず不安を感じる受験生のために、この記事では効果的な構成と書き方のコツを徹底解説します。

序論・本論・結論の基本構成から、文字数の理想的な配分、制限時間内に仕上げるステップまで、実践的なテンプレートと例文を交えてご紹介。

小論文600字構成、小論文600字テンプレート、小論文600字程度例文を参考に、説得力のある小論文の書き方をマスターしましょう。

今回学ぶこと

600字の小論文の書き方

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この記事を書いた人
飛田 弘一

小論文の独自研究家・指導者。

Amazonにて400部突破『小論文の手引き』の著者。

大学卒業後、書籍の誤字・脱字を確認する校正の仕事を経て、学生時代に小論文がまったく書けず受験で悔しい思いをした経験から、書店の小論文の参考書は延べ100冊以上を読み、また小論文の講座を30以上受講するなど、小論文の独自研究に没頭する。

そこで得た知見から、誰でも実践できる分かりやすい小論文の書き方を構築。

小論文が書けない人の気持ちを誰よりもよく分かる指導者を自任し、決して上から目線にならない丁寧な小論文の指導を心がけている。

飛田 弘一をフォローする

小論文600字の構成

小論文600字を書く際には、適切な構成を知っておくことが大切です。

序論・本論・結論の3段落構成が基本となり、それぞれにおける文字数の割合や制限時間内に書くコツを押さえることで、説得力のある小論文が書けるようになります。

項目 内容 ポイント
基本構成 「序論・本論・結論」の3段落構成 • 序論:意見を明確に示す

• 本論:理由と具体例を述べる

• 結論:意見を再確認する

• 「だ・である」調で書く

文字数割合 • 序論:1~2割(約100字)

• 本論:6~8割(約400字)

• 結論:1~2割(約100字)

• 本論は理由と具体例に各200字

• 600字以内 → 540~600字

• 600字程度 → 540~600字

書き方の3ステップ STEP1:構成メモを作る

STEP2:原稿用紙に清書する

STEP3:見直す

• 時間配分:メモ10%、清書80%、見直し10%

• 設問と解答のずれを防ぐ

• 誤字脱字や記入漏れを確認する

上記の表の内容をもとに見ていきましょう。

基本構成

まず小論文では、文字数にかかわらず「序論・本論・結論」の3段落構成が基本です。

序論では自分の意見を明確に示し、本論ではその意見を選んだ理由と具体例を述べ、結論では序論で示した意見を再確認します。

序論では前置きは不要で、問われていることに対する自分の意見を1行でシンプルに書きましょう。

本論では理由と具体例をバランスよく配置し、具体例は読み手が理解しやすい内容にします。

結論では序論と同じ立場で意見をまとめます。小論文を書く際には「だ・である」調を使い、文学的表現は避け、論理的な文章を心がけましょう。

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序論・本論・結論の文字数割合

小論文600字では、各段落の文字数バランスが重要です。

一般的に、序論は1~2割(約100字)、本論は6~8割(約400字)、結論は1~2割(約100字)の配分が理想的です。

本論の400字は理由と具体例にそれぞれ200字ずつ割り当てるとバランスが良くなります。この割合を意識することで、主張と根拠のバランスが取れた説得力のある文章になります。

ただし、この構成はあくまで理想的な文字数なので、それぞれの文字数配分にこだわりすぎないようにしましょう。

また具体例が文章のメインにならないよう注意し、本論の理由の部分を主役にします。

600字の段落構成は、3~4段落でまとめます。これは書き方にもよるので、どういうときが3段落なのか4段落なのかではなく、書く内容や書き方によって変わってきます。

私個人の感覚では、4段落の方が書きやすくまとめやすい印象ですね。

そして文字数指定が「600字以内」の場合は最低でも480字(8割)、理想は540字~600字(9割以上)書くことが望ましいでしょう。「600字程度」の場合も540~600字の範囲内で書きます。

それと書く文字数にかかわらず、字数オーバーは絶対に避けましょう。

  1. 文字数オーバーは絶対ダメ

制限時間内に書く方法

大学入試本番では限られた時間内に小論文を完成させる必要があります。

効率よく書くための3ステップを紹介します。

まず「STEP1:構成メモを作る」では、序論・本論・結論に何を書くかを箇条書きでメモし、問題文をよく読み、設問と解答がずれていないか確認します。

「STEP2:原稿用紙に清書する」では、構成メモに基づいて文章を書き進めます。このとき、途中で思いついたアイデアを安易に追加せず、メモに沿って書くことが重要です。

「STEP3:見直す」では、誤字脱字や原稿用紙の使い方、文章の論理性をチェックします。試験本番は緊張で普段しないミスをしがちなので、最後に受験番号や名前の記入漏れもないか確認しましょう。

時間配分も大切で、メモ作成に10%、清書に80%、見直しに10%の時間を使うのが理想的です。

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小論文600字のテンプレート

小論文を600字で書き上げるには、効果的な構成が鍵となります。限られた字数で自分の主張を論理的に展開するために、以下の3つのテンプレートを紹介します。

それぞれの特徴を理解し、状況に応じて使い分けることで、説得力のある小論文が書けるようになるでしょう。

序論・本論・結論のテンプレート

小論文の基本となる「序論・本論・結論」の構成は、600字でも十分に活用できます。

序論(100字程度)では問題提起や背景説明を簡潔に行い、読者の関心を引きつけます。ここでは論点を明確にし、本論への橋渡しをすることが重要です。

本論(400字程度)では主張とその根拠を展開します。

限られた字数なので、最も伝えたい1〜2点に絞り込み、具体例や数字を交えながら説得力を持たせましょう。

反論を想定した記述を含めると、論の厚みが増します。また、段落分けを意識することで、読みやすさが向上します。

結論(100字程度)では本論で述べた内容を踏まえ、自分の見解を再確認します。

序論の再確認の場合もありますが、単なる繰り返しではなく、問題解決への展望や提言を加えることで、読み手に新たな視点を提供できます。

全体を通して一貫性を保つと、説得力のある読みやすい小論文になるでしょう。

PREP法のテンプレート

PREP法は「Point(要点)→Reason(理由)→Example(例)→Point(要点)」の略で、600字の小論文に適した論理展開法です。導入部(100字程度)では、テーマに関する現状認識や問題点を簡潔に述べ、自分の主張を明確に示します。

中盤前半(200字程度)では、主張を支える論拠や理由を論理的に展開します。「なぜそう考えるのか」という点を、データや専門家の見解を引用しながら説明すると説得力が増します。

続く中盤後半(200字程度)では、具体例や事例を挙げて理解を深めます。抽象的な概念を身近な例で示すことで、読み手の共感を得やすくなります。

締めくくり(100字程度)では、再度自分の主張を異なる表現で強調します。ここでは導入部と同じ内容を繰り返すのではなく、議論を経て深まった視点や、実践への提案を加えると効果的です。

PREP法の強みは、主張と根拠の関係が明確になり、短い文章でも説得力のある論を展開できる点にあります。

以下、文字数にかかわらず当てはまる書き方のテンプレートです。

  1. テンプレート

他のテンプレート

600字の小論文では、「問題解決型」のテンプレートも効果的です。導入部(100字程度)で社会問題や課題を提示し、続く200字程度で問題の原因や背景を分析します。この際、複数の視点から問題を捉えることで、分析の深みが増します。

次の200字では、具体的な解決策を提案します。実現可能性や効果を意識しながら、自分ならではの視点を盛り込むことがポイントです。複数の解決策を挙げる場合は、優先順位をつけて述べると論理的な印象を与えられます。

最後の100字では、提案した解決策がもたらす未来像や社会的意義に触れ、読み手に行動を促す結びとします。

このテンプレートは、社会問題や政策提言に関するテーマに適しています。

どのテンプレートを選ぶにせよ、読者を意識した分かりやすい言葉遣いと、一貫した論理展開が小論文の説得力を高める決め手となります。

基本の書く型

小論文600字程度の例文(解答例)

600字での小論文の書き方を理解したら、実際の例文を見ることで構成や論理展開を具体的に見てみましょう。

以下に2つの解答例を紹介します。いずれも現代社会の問題に対する考えを600字以内で論理的に展開しています。これらを参考に、自分の考えを効果的に表現する技術を身につけましょう。

解答例1(600字以内)

【問題】インターネット上の匿名での誹謗中傷に対する厳罰化を行うことの是非についてあなたの考えを述べなさい。

(解答例)

インターネット上の匿名の誹謗中傷に対する厳罰化は必要である。現代社会においてSNSなどのオンラインプラットフォームは日常生活に欠かせない存在となったが、同時に匿名性を悪用した誹謗中傷が深刻な社会問題となっている。被害者は精神的苦痛を受けるだけでなく、自殺に追い込まれるケースも少なくない。

誹謗中傷の背景には、発信者の特定が困難という現状がある。例えば、2020年に女性タレントが誹謗中傷を苦に自ら命を絶った事件では、加害者の多くが「特定されないと思った」と供述している。厳罰化によって発信に対する責任意識が高まれば、このような悲劇を未然に防ぐことができるだろう。

一方で、表現の自由を懸念する声もある。しかし、表現の自由は他者の人権を侵害しない範囲で保障されるべきものであり、誹謗中傷は名誉毀損やプライバシー侵害など保護されるべき表現とは区別して考える必要がある。実際、欧米ではヘイトスピーチ規制法が整備され、オンライン上の有害な表現に対する法的責任が明確化されている。

厳罰化の実現には、プラットフォーム事業者との連携も不可欠である。発信者情報の開示や有害コンテンツのモニタリング体制の強化など、技術・制度面での整備が求められる。SNSなど誰もが安心して利用するために匿名での意見表明の意義を尊重しつつも、他者を傷つける言動には適切な法的制裁を設けることで、健全なインターネット文化の発展につながるのである。(596字)

解答例2(600字以内)

【問題】医師の過重労働問題について、あなたの考えを書きなさい。

(解答例)

医師の過重労働問題は医療の質と安全に関わる深刻な課題であり、早急な対策が必要である。近年、医師の長時間労働による医療ミスやバーンアウトが社会問題化しており、特に救急医療や地方の基幹病院では深刻な状況に陥っている。

この問題を解決するための第一の方策は、地域医療連携の強化である。かかりつけ医制度を本格的に普及させ、症状の軽重に応じた医療機関の適切な利用を促進すべきだ。厚生労働省の調査によれば、救急外来の約4割は入院の必要がない軽症であると報告されている。医療機関の役割分担を明確にすることで勤務医の負担軽減につながるだろう。

第二の方策は、チーム医療の推進と業務分担の見直しである。現状では医師が行っている業務の中には、医療クラークや専門看護師など他の医療スタッフに委譲可能な業務が少なくない。例えば保険書類の作成などの事務作業は医療クラークに、一部の処置や患者指導は専門看護師に任せることで、医師は診断や治療方針の決定に集中できる。

これらの対策を実施するためには、国民の医療に対する意識改革も必要である。「いつでも、どこでも、最高の医療を」という期待は医療資源が有限である現実とは相いれない。医療は社会全体で支える公共財であるという認識のもと、限られた医療資源を効率的に活用する方法を模索すべきだ。そうすることで、医師の働き方改革を進めつつ、持続可能な医療体制を構築することができるだろう。(595字)

人が書いた600字の文章を見たり、自分で書かないうちは、「そんなに文字数を書けないよ!」と思うかもしれませんが、自分で書く練習をしていくと本当に600字を書くのはあっという間です。

ただ実際に練習をしないことには書けるようにならないので、みなさんも今日学んだ方法をもとに、とにかく練習をしていきましょう。

                                         まとめ

   小論文600字の書き方

  • 文字数割合は序論1~2割、本論6~8割、結論1~2割が理想的。本論は理由と具体例に各200字を配分するとバランスが良く、説得力のある文章になる。
  • 効率的に書くには3ステップ法が有効。
  • PREP法や問題解決型など状況に応じたテンプレートを活用することで、限られた字数でも論理的な展開が可能。

 

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