小論文で使える表現が分からず、良い小論文が書けないと悩んでいませんか?
実は、説得力のある小論文を書くためには適切な表現方法の習得が不可欠です。
本記事では、小論文の説得力を高める定型フレーズや熟語、効果的な言い回しを詳しく解説します。
また小論文で使える熟語や言い回しを身につければ、あなたの文章は格段に洗練され、採点者に好印象を与える小論文が書けるようになるでしょう。
この記事を読んで、小論文の表現力を一段上に上げましょう。
今回学ぶこと
- 小論文で使える表現を見ていく
- 使える熟語や言い回しを身に付ける
- 効果的な定型フレーズを覚える
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小論文で使える表現
小論文の説得力を高めるためには、適切な表現方法を身につけることが重要です。論理的で明確な文章を書くための定型フレーズや言い回しを使いこなせるようになれば、採点者に好印象を与える小論文が書けるようになります。
ここでは、実際に小論文で活用できる表現をいくつか紹介します。
まず小論文の基本やルールを押さえる
使える表現を覚える前に、まずは小論文の基本やルールなどを以下でおさらいしておきましょう。
基本がきちんと身についていてこそ、表現も適切に使えるので、面倒くさがらずに見直してみてください。
小論文の構成

小論文の基本的なルール

接続詞の使い方

使える定型フレーズ
小論文では、文章構成を明確にするための定型フレーズを活用することが効果的です。
冒頭では「私は〇〇と考える。その理由は~」と自分の立場を明示することで、読み手に論点が伝わりやすくなります。
根拠を述べる際には「その理由は二点ある。第一に~、第二に~、」というように構造化すると、論理的な展開が可能になります。
また反対意見を取り上げる場合は、「しかし〇〇という見解もある。確かに~だが~」というフレーズを用いると、多角的な視点を持っていることをアピールできます。
具体例を挙げる際には「例えば〇〇の事例を考えてみたい」と導入すれば、抽象的な議論を具体化できるでしょう。
そして結論部分では「以上より、私は〇〇だと考える」と最初の主張を再確認することで、一貫性のある文章に仕上がります。
使用場面 | 定型フレーズ |
---|---|
導入・主張 | 「私は〇〇と考える。その理由は~」 |
根拠の提示 | 「その理由は二点ある。第一に~、第二に~」 |
反対意見の検討 | 「しかし〇〇という見解もある。確かに~だが~」 |
具体例の提示 | 「例えば〇〇の事例を考えてみたい」 |
結論 | 「以上より、私は〇〇だと考える」 |
こういった表現を上手く使えると、自分が考えている以上に「この子デキるね!」という採点者の印象が良くなりますよ。
小論文で使える熟語
小論文の説得力と完成度を高めるには、適切な熟語の使用が効果的です。豊かな語彙を持つことで、簡潔かつ明確に自分の考えを表現できるようになります。
また、幅広い熟語を知っていることで、読み手に知的な印象を与えることができるでしょう。ここでは小論文で活用できる熟語や、その使い方について解説します。
実際に使える熟語
小論文では二字熟語や三字熟語を効果的に使うことで、文章の質が大きく向上します。「保持」「増進」「看過」「改善」などの二字熟語は、長い表現を簡潔にまとめる力があります。
例えば「健康を保ち続ける」より「健康の保持」、「見過ごす」より「看過する」と表現すると、文章が引き締まります。
そして熟語を適切に使うと文字数の節約にもなりますね。
また三字熟語も小論文では重宝します。
「有効性」「安全性」「信頼性」といった「〜性」で終わる言葉や、「弾力的」「抜本的」「多面的」などの「〜的」で終わる表現、「少子化」「活性化」「合理化」などの「〜化」で表す言葉は、論理的で説得力のある文章を作るための強力なツールとなります。
これらの熟語を使いこなすことで、小論文の評価は確実に高まるでしょう。
熟語の種類 | 例 | 言い換え例 | 効果 |
---|---|---|---|
二字熟語 | 保持 | 「健康を保ち続ける」→「健康の保持」 | 文章が引き締まる |
二字熟語 | 増進 | – | 長い表現を簡潔にまとめる |
二字熟語 | 看過 | 「見過ごす」→「看過する」 | 文章が引き締まる |
二字熟語 | 改善 | – | 長い表現を簡潔にまとめる |
三字熟語(〜性) | 有効性、安全性、信頼性 | – | 論理的で説得力のある文章になる |
三字熟語(〜的) | 弾力的、抜本的、多面的 | – | 論理的で説得力のある文章になる |
三字熟語(〜化) | 少子化、活性化、合理化 | – | 論理的で説得力のある文章になる |
適切に熟語を使う
熟語は適切な文脈で使用することが重要です。意味を正確に理解せずに使うと、かえって文章の質を下げてしまいます。
例えば「排斥」という言葉を使う場合、単に「拒む」という意味ではなく、「積極的に締め出す」というニュアンスがあることを理解した上で使用すべきです。
熟語の過剰使用も避けるべきです。特に四字熟語は安易に多用すると、不自然な印象を与えてしまいます。
一文に熟語が詰め込まれすぎていると、読みづらさを感じさせます。また、難解な熟語を使うことが目的化しないよう注意しましょう。
熟語は文章をより明確に、より簡潔にするために使うものであり、読み手の理解を妨げるためのものではありません。小論文では内容の正確な伝達が最も重要だということを忘れないでください。
語彙を増やす
小論文で説得力のある文章を書くには、豊富な語彙力が不可欠です。語彙力を増やすには、日常的に新聞や評論、論説文などの論理的な文章に触れることが効果的です。
読書の際に知らない熟語があれば、意味を調べて例文とともにノートに記録する習慣をつけましょう。
実際に使うことで語彙は定着します。学んだ熟語を意識的に小論文の練習で使ってみることで、自分の語彙として定着させることができます。
また、同じ意味を持つ複数の熟語を知っておくと、文脈に応じて最適な表現を選べるようになります。例えば「含意」「示唆」「暗示」などは似た意味を持ちますが、ニュアンスが異なります。
こうした微妙な違いを理解することで、より深い文章表現が可能になり、小論文の質は飛躍的に向上するでしょう。
小論文の言い回し
小論文では適切な言い回しを使うことで、論旨がより明確になり説得力が増します。
日常会話で使う表現よりも、論理的かつ簡潔な言い回しを選ぶことで、採点者に好印象を与えることができるでしょう。ここでは、小論文の質を高める言い回しのコツについて解説します。
熟語に言い換える
小論文では日常的な表現を適切な熟語に言い換えることで、文章の質と説得力が向上します。
日常的な表現 | 熟語による言い換え | 効果 |
---|---|---|
広く世間に広める | 流布する | 簡潔になる |
ゆがめて伝える | 歪曲する | 簡潔になる |
読んで調べる | 閲覧する | 洗練される |
伸ばし広げる | 延伸する | 洗練される |
深い意味を含んでいること | 含蓄 | 文章の質向上 |
積極的に締め出すこと | 排斥 | 文章の質向上 |
例えば「広く世間に広める」は「流布する」、「ゆがめて伝える」は「歪曲する」と表現すると簡潔になります。また「読んで調べる」より「閲覧する」、「伸ばし広げる」より「延伸する」という表現の方が洗練されています。
これらの熟語を活用する際は、正確な意味を理解しておくことが重要です。
「含蓄」は「深い意味を含んでいること」、「排斥」は「積極的に締め出すこと」を意味します。
言葉の持つニュアンスを正しく把握し、文脈に合った熟語を選ぶことで、小論文は格段に改善されます。
日常的な長い表現を適切な熟語に置き換える習慣をつけることで、文章は自然と引き締まり、説得力のある小論文が書けるようになるでしょう。
その他、使える言い回し
小論文では導入や展開、結論部分で使える定型的な言い回しを知っておくと便利です。
使用場面 | 使える言い回し | 効果 |
---|---|---|
問題提起 | 「現在、〜は私たちにとって重大な問題となっている」 | 問題の重要性を効果的に示せる |
立場の明示 | 「この問題に対して、私は〜という立場を取る」 | 自分の立場を明確に伝えられる |
分析過程 | 「〜について考察する」 | 論理的な思考過程が伝わる |
分析過程 | 「〜という観点から見ていく」 | 論理的な思考過程が伝わる |
問題解決の必要性 | 「〜に関しては、〜という理由でその解決策が求められる」 | 問題の重要性と解決の必要性を同時に示せる |
複雑な問題への対応 | 「〜という問題については、多くの議論がなされているが、私は〜という観点からこの問題を解決すべきだと考える」 | 異なる見解を認めつつ自分の立場を示せる |
問題提起の際は「現在、〜は私たちにとって重大な問題となっている」という表現が効果的です。
自分の立場を明示する際には「この問題に対して、私は〜という立場を取る」と明確に伝えましょう。
分析の過程では「〜について考察する」「〜という観点から見ていく」といった表現を用いると、論理的な思考過程が伝わります。
また「〜に関しては、〜という理由でその解決策が求められる」という言い回しは、問題の重要性と解決の必要性を同時に示すことができます。
複雑な問題に対しては「〜という問題については、多くの議論がなされているが、私は〜という観点からこの問題を解決すべきだと考える」という表現で、異なる見解があることを認めつつ自分の立場を示すことができます。
これらの言い回しを適切に使うことで、論理的で説得力のある小論文を作成できるようになるでしょう。
使える表現といっても、いきなり全部を覚えて使えこなせるわけではなく、練習で繰り返し使うことで初めて自分のものになります。
ぜひ練習で使って自分のものにして、合格できる小論文へと印象を変えていきましょう。
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